ラズベリーパイで土壌水分センサーを使う – part2

今回は、実際に土に対して土壌水分センサーを使用していきたいと思います。(前回の記事)

ホームセンターでいろいろ道具を買ってきました


鉢底のカバー

使う理由が良くわかりませんが、土の流出防止かな

こんな感じでセットします

ピッタリサイズ

次に鉢底石と培養土

鉢底石を敷いて、その上に培養土を被せます

多少深さを残して敷き詰めます

2個作りました

さっそく土壌水分センサーの実験

鉢底石が当たってなかなか奥までささりませんでした。石の量を減らしたほうが良かったかもしれません。

培養土の水分値はどのくらいでしょうか

左端と右端が水分値です。約10%ですね。

点滴潅水で水分をコントロールしたいので、全体的に撒かずに一点に集中して注水します。その後、水分がどのように浸透するのか観察します。

カップいっぱい注いだら、底から水が染み出しました。嫌な予感・・・

土中水分の経過観察

以降、水を差さず、水分値がどのように変化するのかを観察します。

注水位置に近い奥側の水分計1と、手前側にある水分計2のグラフです。

1日目(12月12日)

水分計1は、注水後、2時間ほどかけて45%まで上昇し、その後緩やかに下がっていきます。直射日光が当たる時間帯は一時的に低く出るようです。丸1日かけて45%から26%まで下がりました

水分計2は、一切影響を受けてない感じです。じわじわと横方向にも水が浸透するイメージがありましたが、水は真下にしか抜けていないようです。ずっと10%付近をキープしてます。

2日目(12月13日)

水分計1は、26%から20%に下がりました。乾くスピードが落ちていますね。

水分計2は、相変わらず10%

3日目からはホームデータベース作成して、そこに記録するようにしました

屋根裏で照明管理をしているラズパイ3にFlaskを導入して、各所にあるラズパイから情報を送信してデータベースに記録しています。ブラウザからgraph.phpにアクセスするとgoogl chartsを用いてグラフを表示します。

3日目(12月14日)

今回から0時スタート、照度センサーを使った日照量の項目も追加。

明るいけどギザギザになっているので曇りの日のグラフです。21時にストンと落ちているのは玄関の照明が21時に落ちるためです。

水分計1は、19%から16%に低下

水分計2は、相変わらず10%


4日目(12月15日)

晴れの日のグラフ。

水分計1は16%→14%。あまり減らなくなってきました。

5日目(12月16日)

曇りの日。

14% → 13%

6日目(12月17日)

雨の日(雪だったかも)。日照量が極端に低いです。

水分値も変化しなくなってきました。

7日目(12月18日)

曇りの日。

水分値は横ばい。

8日目(12月19日)

晴れの日。

横ばい

9日目(12月20日)

快晴。グラフがきれいな山を描いてますね。冬至前なので18時には日が落ちています。

縁側の蛍光灯を点けて観察したのがグラフに出ていますね。

快晴の影響か、水分値は10%まで下がりました。水分計2は8%。

10日目(12月21日)

最終日。

もうこれ以上は下がらないと判断し観察を終了。

だいたい5日ほどで乾ききってしまうようです。

この日に、水やり装置を組み立て、潅水を行いました。

自動水やり装置

モノタロウでホース・コネクタ・バルブ、ホームセンターでメタルシェルフ、Amazonで点滴潅水セットを購入。

4年前に買ったビニールハウスも引っ張り出して組み立て。

タンクに水を貯めて、重力で水を供給し、バルブ開閉で潅水をコントロールしようという計画。(※ 失敗に終わりました)

バルブに径落としのニップルとホースを取り付け

9mmホース側のサイズはピッタリでした

takagiの4mmホースは全然合いませんでした。

サイズを合わせて注文したつもりでしたが、合っていたのは穴のサイズ。

仕方なく、火であぶって無理やりねじ込む

仕事で得た知識はふんだんに使っていきます

これがtakagiの点滴潅水ノズル

右側から水を供給すると、左側からポタポタ水が滴るようになっています。下部は土に突き刺すように尖っています。

そして完成図。

果たして動くのでしょうか・・・

はい・・・結果は失敗でした。

バルブに通電すると、少し動くような音がするのですが、水がまったく出てこないです。

電圧は12Vであっているはずだし、何がいけないのだろうとバルブを分解してみると、原因が分かりました。

ソレノイド(電磁石)型のバルブです。

普段はバネで押し出された棒がダイアフラム(膜)を押さえつけることで、水が出ないようになっています。

電磁石に通電すると、棒が磁力に吸い寄せられて引っ込み、ダイアフラムが緩んで水が通るようになるという仕掛けです。

つまり膜を押しのけるだけの基本的な水圧が無いと動かないというわけです。水道水専用ですね。

気を取り直して、水分計と一緒に入っていたポンプを使うことにしました。(Amazonで購入した水やりキット)

ポンプは水が出すぎたり、圧を掛けるとホースが抜けたりするんじゃないかと不安があり、使用を控えていたのですが、全くの杞憂でした。

ちゃんとポタポタ出てきます

可変抵抗で電圧を変更することで、勢いも自在に変えられます。

鉢全体に水を染み渡らせる方法として、キッチンペーパーの毛細管現象を使ってみることにしました。

点滴潅水&キッチンペーパーによる土壌水分の経過観察

1日目(12月22日)

キッチンペーパー効果は大ですね。1日かけて水分計2の値が上昇し続けています。

2日目(12月23日)

この日は、ネットワークのエラーがあり(自作PCテストのせい?)12時~16時のデータが抜け落ちています。

朝9時に手動で点滴潅水をしています。水分値39%の状態から5分ほど水をかけ続け、水分が上昇し始めた40%でストップ。惰性で46%まで上がるといった感じ。水分計2が下がり始めたので、潅水したほうが良いと判断しました。

3日目(12月24日)

この日は潅水無し。1日安定しています。

4日目(12月25日)

朝10時に潅水。39%→40%ストップ→46%まで上昇。直射日光に当たると一時的に水分値が高く出る模様。

水分計2は潅水後に徐々に上昇。常に水分計1と15%の差がでるような動きをしています。

この日に、小松菜の種を撒きました。(冬に植えられるのが小松菜しか無かった)

5日目(12月26日)

9時に潅水。

6日目(12月27日)

暖かくなった11時に潅水。夜中に8℃くらいまで下がるせいか、芽が出る気配がありません。そもそも水分が足りていないのでしょうか。

7日目(12月28日)

11時に潅水。芽は出ない。説明書きには3日で目が出るとあります。水分計の数値は外気温も影響している模様。

8日目(12月29日)

11時に潅水。50%超えるまで潅水しました。

そして遂に・・・

1本発芽しました!

水分計1の近くなので、やはり水分が足りてなかったのかもしれません。50%以上をキープしたほうが良さそうですね。

9日目(12月30日)

8時に潅水。キッチンペーパーがカチカチになったせいか、水分計2の数値が上がりづらくなってきました。

6本の発芽を確認

10日目(12月31日 本日)

11時に潅水。そろそろ自動潅水プログラムを書こうと思っているところです。寒い時間帯を避けて、49%でスタート50%でストップのように書けば良さそうですね。

すくすくと育っています。10本に増えましたね。手前側にも生えているので、意外と乾いていても大丈夫そうです。

思ったのですが、繊維質のものが水分を伝えるのであれば、植物の根も隣に水分を伝えるのでしょうか。

隣同士、なわばりを争っているように見えて、実は助け合っている可能性があります。

少し面白い発見ですね。

植物が育つにつれて、水分計2の数値が上昇しやすくなるかどうか見物です。


今回はこの辺でノシ

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