21万円で組む自作PC 2022年 – 自作PC part2

前回の9万円PCに引き続き、今回は21万円でハイパフォーマンスPCの自作に挑戦したいと思います。

構成はこちら

  • ケース: CORSAIR 4000D ホワイト(Amazon 12,930円)
  • マザーボード: ASUS TUF GAMING Z690 PLUS D4(ドスパラ 29,980円)
  • CPU: Corei7 13600KF(ドスパラ 45,980円)
  • CPUクーラー: DeepCool AK620(ドスパラ 7,980円)
  • CPUカバー: Thermalright製 反り防止金具(Amazon 1,390円)
  • メモリ: CORSAIR DDR4-3200MHz 32GB(16GB*2) (Amazon 13,111円)
  • メインストレージ: M.2 Crusial P3 Plus 1TB(ドスパラ 10,900円)
  • サブストレージ: M.2 Crusial P3 1TB × 2枚(Amazon 21,000円)
  • 電源: SUPER FLOWER 750W Plutinum (ヤフオク使用極小 送料込み9,453円)
  • グラボ: GerForce RTX3070(ヤフオク、使用極小 送料込み54370円)

合計 20,7454円なり(※ BIOSアップデートに別途12100Fを使いました)

ヤフオクを使ってグラボと電源を安く仕入れました。

一応これがヤフオクの取引記録(詳細は消してます)

パーツを並べてる時が一番ワクワクしますね

各パーツの評価

ケース: CORSAIR 4000D

  • 見た目がカッコいい
  • エアフローがしっかりしている
  • 付属の2個のファンが静音
  • アクリルではなくガラス
  • 着脱式の集塵フィルターが付いている
  • 裏配線がスマート(最初からバンドできれいに纏まっている)
  • USB3.2 C type対応

H18に比べて、全体的にワンランク上って感じです

マザーボード: ASUS TUF GAMING Z690 PLUS D4

  • 電源回路がしっかりしている
  • VRMヒートシンクが大きい(電源回路がよく冷える)
  • M.2 SSD 3枚分のヒートシンクが付いている
  • 光る!

正直、この選択は良かったのか分からないです。

消費電力の大きいCPUを使う場合は電源回路がしっかりしたマザーボードを選んだほうが良いという情報からこれを選びましたが、13世代のCPUはオーバークロックしなくてもハイパフォーマンス&低消費電力で運用できるので、下位モデルでも良かったかもしれません。

BIOS Flash機能も付いていないので、12100Fを使ってBIOSアップデートをすることなりました。

CPU: Corei7 13600KF

  • 12100Fの2.6倍の性能
  • 14コア20スレッド
  • 46000円と発売時期(2か月前)より1万円以上安くなっている
  • 空冷で冷やせるギリギリラインという情報(これは騙された)

最新世代だけあって、恐るべきスペックです

12100Fでも使いきれないのに、何に使えばよいのかと

Youtubeでの製品レビュー動画では、13600KFは爆熱CPUで大型空冷クーラーを使っても80℃までしか抑えられないみたいに紹介されていたのですが、これはフルでオーバークロックしたときの発熱でした。オーバークロックはある点から途端に消費電力と効率が悪くなり、無駄に発熱するだけになります。

丸一日かけて、クロックを変化させながらCine bench R23を回した結果です。コア電圧を-0.2Vしています。

定格の3500MHzでは消費電力66W, CPU温度39℃という冷え冷えの省電力で、ベンチ結果は12100Fの倍程度出ています。

オーバークロックですが、Pコアをオーバークロックする場合、序盤は3Wにつき300スコアほど伸びていますが、4300MHzを超えたあたりから、6W→9Wと消費電力が増え始めて電力効率が悪くなり、温度も急上昇しています。

Eコアのオーバークロックは5Wにつき200スコアと、序盤から効率が悪いです。

おすすめはPコアだけ4400MHzにオーバークロックすることですね。フルオーバークロック時の半分の消費電力で21000スコア(87.5%)を出しています。外気温10℃での検証ですが、CPU温度は47℃と冷え冷えです。ファンが静かになれば更に消費電力が下がります。電力効率で言えば定格の3500MHzが一番良いですが、せっかくのKモデルなのでオーバークロックしたいところですね。

AiSuite3の省エネモードを使えばPコアが2500MHzまで下がりますが、ワットパフォーマンスは上がっていません。Eコア3500MHzが足を引っ張っているのでしょうか。

CPUクーラー: DeepCool AK620

  • ファンが2個付いた超強力な冷却性能
  • AK400の上位モデル
  • 性能の割に安い

CPUクーラーはヒートシンクが大きいほど急激な温度上昇を抑え、ファンが静かになります。このCPUクーラーは正にそれを追求した感じで、2個のヒートシンクにファンが2個付いています。ダブルにすることでファン1個当たりの回転数が落ちるって仕組みですね。

これで13600KFをギリギリ冷やし切るという事前情報だったのですが、全くの杞憂でした。30℃、無音です。

ケース内での存在感が凄い

 

メモリ: CORSAIR DDR4-3200MHz 32GB(16GB*2)

メモリもちょっと贅沢して32GBにしてみました。ヒートシンクの付いたちょっと良いメモリです。

普段から16GBもあれば使い切らないと思っていたのですが、VMWareを使って複数台のOSを起動してみたら考えが変わりました。むしろ64GB欲しい。UWSCを使ってバックグラウンドで自動化作業をさせると最高です。

 

Crusial M.2 SSD 1TB × 3枚

はい、贅沢しました。

マザーボードに3枚分のM.2ヒートシンクが付いているから買ってしまおうと奮発しました。

OS用メインストレージにはGen4 1TB、サブストレージにはGen3 1TBを2枚使っています。

サブストレージ側をRAID0にして使いたかったのですが、BIOSでうまく設定できませんでした。(メインと統合されてOSが起動しなくなる)

仕方なく、OSの割り当て機能をつかって1つのDドライブとして扱うようにしました。

起動と読み書きがマッハです。

電源: SUPER FLOWER 750W Plutinum

この構成なら600W電源で十分なのですが、ヤフオクを見たら、ほぼ無使用の750W Plutinam電源が8000円で売られていたので即買いしました。届いてからSATA用のモジュラーケーブルがついて居なかったのでヤラレタと思いましたが(既に廃版でケーブルも売られてなかった)、SATAは使わないので良しとします。後日、同種のGold 550W電源にSATAケーブルが2本ついた物が売られていたので、それを購入しました。

グラボ: GerForce RTX3070

今回のお買い得品。ヤフオクで使用極小品を53000円で落札しました。 Amazonで9万円くらいの品なので、かなり安く手に入ったと思います。出品者の方は、そこそこ昔から活動している人のようで、信用できると判断しました。その予想も当たって、届いた品は美品でした。

RTX3070の性能は、3000シリーズの中で中の上程度。ワットパフォーマンスは一番高いです。スコアは前回組んだ1660sの2.2倍といった感じ。

サイバーパンクで4K 60FPS出せる性能です。PUBGの4Kでは120FPS出てます(対応モニタを持っていませんが)

また、MSI Afterburnerというソフトを使って電力リミットを掛けることで更にワットパフォーマンスが跳ね上がります。(半分の消費電力で性能80%くらい)

1660s(125W)より低消費電力で性能1.7倍と考えると、コスパ志向の自分にとっては、かなり満足度が高いです。

あと光ります。

組み立て

前回のように画像だらけにするのもあれなので要所だけ紹介します。


まずはCPU取り付け

今回、組み立てやすさを優先するために、一部のパーツを取り付けた後に、マザーボードをケースに取り付けるようにしました。(ChatGPTで語彙力補強)

これは、反り防止金具を取り付けるため、CPU固定金具を取り外すときの画像です。

BIOSアップデートをしないと13600KFが使えないため、12100Fをインストールしています。

今回は机の上にマザーボードを置いているので、裏手の金具が落下することもなくスムーズに取り付けられました。


M.2 SSDの取り付け

上位のマザーボードなので、便利な止め具が付いています。ねじ穴位置を合わせながらサーマルパッドを貼り付けるというような作業をせずに済みました。

SSDに貼られているシールもP2モデルに比べると高級感がありますね。

下部のM.2スロットにもセット

奮発奮発


CPUクーラーの土台の取り付け

Radeonでも使えるように、ねじ類が多く入っているため判別が難しいです。説明書をしっかり読みましょう。


マザーボードに組み付け

ここまで組み立てたら、ケースに取り付けます。

メモリ装着は力を入れて押し付けるので、机の上ではやりたく無いですね。

このときに、マザーに固定するねじが見当たらなくて焦りましたが、HDDドライブベイの中にパーツ箱が入ってました。


メモリを装着

ヒートシンク付きはカッコいいですね。オーバークロックすると発熱するから付いてるのでしょうか。取り付けた状態では2133MHzで認識されて、BIOSからXMPというのを適用すると3200MHzになりました。(オーバークロック?)


グラボとCPUクーラーを取り付ける前に配線をします

相変わらずややこしい10pin

今回はHDDランプが無くて、POWER LEDがありました。ブザーもついてませんでした。ケースによって、用意されているケーブルが違うんですね。

USB3.0の配線をやり直そうとコネクタを抜いたら、基盤側のケースごと引き抜けてしまった図

ショックすぎました。

pinは傷ついていなかったため、真っすぐ挿すことで、元に戻すことができました。心臓に悪い。

電源の装着

裏返さないとねじ穴が合わなかったです。でもそのおかげでケーブルの長さがちょうど良い感じになりました。


CPUクーラーの取り付け

ファンを外してからねじ止めします。(グリスを塗り忘れずに)

相変わらずの存在感。

反り防止金具とAK400にグリスが付属していたため、CPUグリスがどんどん増えていきます。

そして最後にグラフィックボード

メインPCに取り付けて3日くらい使ったけど、ほぼ新品。RTX3070です。

電源コネクタがとても差しにくい位置にあって、かなり苦戦しました。マザーに取り付けてからでは刺さりませんね。

OSのインストール

シミュレータのように一瞬でインストールとはいきません。USB 3.2とか使えば良いのかな。

OSの細かい設定を終わらせたら、BIOSのアップデートを行います

手順としては

  1. ASUSのサイトからBIOSイメージをダウンロード(型番を間違えないように)
  2. 一緒にIntel MEのアップデートファイルもダウンロード
  3. FAT32でフォーマットしたUSBにBIOSのイメージファイルを入れる
  4. Intel MEのアップデートファイルを実行
  5. 再起動してBIOSメニューからASUS EZ Flash 3ユーティリティを使用してBIOSを上書き

といった感じ(RAID設定を弄ったせいでブルースクリーン連発したのは内緒)

Intel MEの更新タイミングが分からなかったのでアップデート前とアップデート後の2回実行しました。


BIOSアップデートが終わったら、13600KFに取り替えます

CPUクーラー取り外し → グリスふき取り → 固定金具取り外し → CPU交換 → グリスを塗る → CPUクーラー取り付け

といった手順。(メンドクサイヨ)

そして完成(あまり背景は写したくない)

デザインがおしゃれですね 。サイズは4年前に買ったガレリアXFより奥行きが4cm短くコンパクトです。正面のドライブベイが無いお陰かな。


ケース内部

裏配線なのでケーブルがスッキリ。空間内には、まだ余裕がありますね。

そしてAK620の存在感。 

背面

ケーブルはあらかじめバンドで纏めてあったので、追加のケーブルを通すだけでした。

(ここにSATA SSDを2枚貼り付けたい)

ベンチマーク

FF15ベンチ

まずはFF15ベンチ(おーらーい、おーらーい)

7700K・12100F・13600KFとCPUを変えてRTX3070を使用したときのFF15ベンチのスコアを比べてみます。

4K設定だとGPUがボトルネックになってスコアに違いが出なかったためFHD・高品質で比較します。


7700K & RTX3070

メインPCで使っている7700Kです。GTX1070と比べて6800 → 9730というスコア上昇になりました。

12100F & RTX3070

約2割増しと、ネットで公開されているCPU性能通りの差が出てますね。このCPUが15,000円で買えるのだから凄い。

13600KF & RTX3070

スコアが伸びましたが、CPUの性能差ほどではありません。CPU使用率を見ると30~45%しか使っていませんでした。GPUがボトルネックになってしまったようです。


最後に省電力モード

13600KF(3500MHz)、RTX3060(60% PowerLimit)

12100FとRTX3070をフル稼働させたとき(58W + 220W)と同じくらいのスコアになりました。

CPUには余裕があり消費電力は40W程度、GPUは電力が40%カットされて132W。

CPU温度は40℃、GPUは50℃程度でした。

電気代が安くなり、発熱もしない、ファンも静か、それでいて余裕のパフォーマンス。

高性能を“体感”するなら断然こっちですね

電力を絞りに絞りましょう

ストレージの速度

忘れていはいけないのがストレージの性能

USB3.2 Type-C 対応の外付けSSD(512GB)を買って、ファイルコピーの速度を測定しました

外付けSSDからメインストレージ(M.2 Gen4 SSD)へ4GBのファイルをコピー

爆速です。

途中から速度が落ちていますが、それでも800MB/秒という速さ。

小さなType-Cのコネクタに何故こんな力が・・・


次は逆にメインストレージから外付けSSDにコピー

こちらも速いです。

速度落ちもなく600MB/秒でコピーできました


外付けSSDからDドライブへのコピー(M.2 SSD Gen3 1TB 2枚を1つのドライブにしたもの)

Gen4ほどではありませんが、圧倒的な速さです。この2枚をRAID0で使ってみたかった・・・

Dドライブから外付けSSDへのコピーの速度は、600MB/秒でした

最後にDドライブ からCドライブへのコピー

うーん、これが最先端の世界

その他の性能

ゲーム性能は、サイバーパンク2077で4K60FPS、PUBGで4K120FPSと4Kゲーミングにジャストな性能でした。1660sの4K版といった感じ。ゲーム側でリミットを掛けないと、動作の軽いシーンでは300FPSとか出て無駄に電力を消費します。

Stable Diffusionの画像生成能力は、GTX1070で12秒掛かっていたものが1秒になりました(デフォルト20step 512×512)。60%パワーリミットを掛けても2秒という速さです。

VMWareを入れて、バックグラウンドでもう1つWindows10 OSを稼働させたときのメモリ使用量

24GB使ってますね。CPUは余裕綽々。メモリさえあればOSを10台は動かせそうです。

これの良い使い方は、UWSCで作業を自動化させることです。stable diffusionのCOMMAND_LINE_ARGSパラメータに–listenを指定するとLAN経由でアクセスできるようになるので、ゲストOSのブラウザを使って画像生成ができます。UWSCを使ってGenerateボタンを30秒おきにでもクリックさせれば、作業しながらでも寝ながらでも画像生成できます。After Burnerで電力を50%まで絞って放置するのが電力効率も良くてお勧めです。

あとZotac RTX3070を使うときの注意点として、ファンが動くか動かないかの微妙な温度帯で運用すると、回転・停止を繰り返してファン軸が痛みやすいので、After Burnerを使って常時40%回転させると良いです。40%ならほぼ無音です。

最高のPC

今回は、前回の9万円PCに続き、21万円でハイパフォーマンスなPCを組んでみました。

ヤフオクを使うことで、比較的新しい高性能パーツを安く仕入れることができ。コストパフォーマンスを下げずに、前回のほぼ倍性能のPCを作ることが出来ました。

CPU、グラボ、ストレージ、メモリ、USBポート、どれを取っても爆速です。

消費電力を50%に落としても、性能を80%に維持できるため、静音・低発熱・低消費電力のハイパフォーマンスPCとして扱うことができます。(AK620が息をしてない)

見た目もカッコ良く、非の打ち所がない最高のPCが出来たと思います。

コストパフォーマンスとは言いますが、実際これをどう使用するかが真のパフォーマンスです。1割も使わなければ、それこそお金の無駄ですよね。

仮想PC、RPM、機械学習、webサーバー、プログラミング・・・

高性能なPCの有意義な使い方も、これから書いていけたらと思っています


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