AIを作ろう Part7-知識の形
10年前に、人間と同じようにものを考えるAIを作れるんじゃないかという閃きがありました。
その発端は”そもそも意味ってなんだろう”と考えた事でした。
何のため、何のためと理由を辿っても奥底には辿り着けない。
あらゆるものが”生きるため”に繋がっていて、じゃあ何のために生きているのと考えるとそこで答えが出なくなる。
たとえその理由が分かったとしても、きっとその理由を考え始める。
”生きているから意味が発生するのであって、生きること自体に意味はない”
それが自分なりに出した答えでした。
でも、ある日ふと”そもそも意味ってなんだろう”って考えました。
生きることの意味さえ分からないのに、”意味の意味”なんて分かるはずがない。
そんな事を考えつつも誰かが何かを説明する様を思い浮かべていたら、
”あれ?それって他の何と繋がっているかを示してるだけじゃない?”
という事実に気づきました。
それから連鎖的に色んな閃きが起きました。
- 繋がっているものが、その知識のユニークさになる
- 知識から繋がりを取り除くと何も残らない
- リンクの照合によって似ているかどうかを判断している
- どんな難しい知識も、それが何と繋がってるかに過ぎない
- 学問が統一されていない理由は視点が違うから
奥へ奥へ、真実にたどり着いているような感覚は錯覚で
知識のネットワークを彷徨っていただけだということが分かりました
人生観を大きく変えるような発見。
ずっと趣味でプログラミングをしてきた自分に、考える機械を作るという目標ができました。
10年間
目標は立てたものの、現実は厳しいものでした。
末期がんの母に、半身麻痺の父、休みの少ない仕事に、地域行事。
意地になって休日を使ってデータ入力をするも、全然捗らない。
入力すればするほど出てくる疑問や矛盾。
職場でいくつかの資格を取らせてもらったので、勉強ついでにデータ入力をしてました。
ほとんど90点台で合格したのは、楽しんで勉強したのが大きかったと思います。
しかし周りから認められるようになっていく反面、心の支えにしてきた夢が遠ざかり
更には介護負担も大きくなり、段々とストレスになっていきました。
本当に限界が来ての退職届だったわけです
試行錯誤
データを入力すればするほど疑問が出てくるんですよね。
リンクの種類が必要だとか、リンクの種類ではなくリンク先の情報で補えないのか?とかです。
例として、太郎と次郎が兄弟である事を示すには
太郎に次郎を結びつけて、リンクの種類を兄弟とすべきなのか
それとも次郎に弟という属性を持たせたらどうか、それだと三郎がいたら誰の弟か判別できなくなる。
といった感じです。
それについては、”太郎”に対して、”次郎の兄”という情報を”関係リンク”で持たせるという形で解決しました。
”次郎の兄” = ”次郎” + ”兄”
”組み合わせ言葉”というものが登場しました。
組み合わせ言葉には主となるものと、副になるものがある事に気づきました。
熱回収は熱+回収だけど、回収熱も熱+回収でその区別できないというのがきっかけ。
熱回収=回収(主リンク)+熱(副リンク)
回収熱=熱(主リンク)+回収(副リンク)
とすることで解決しました。
あらゆる”組み合わせ言葉”は、これの2分木で表現できるんですよね。
しかし、このように登録することで新たな問題が生じました。
りんごにとっての主とは何か?という問題。
りんごの主は“果物”じゃないだろうか?
→りんごって何?って聞かれたら果物って答えられる。
じゃあ”赤い”は?
りんごにとって果物は分類、しかし分類というのはそもそも逆参照で列挙したもの。
赤いを逆参照すれば赤いものグループができる。
”果物”と”赤い”の違いは何か
それとも、りんごは組み合わせ言葉じゃないから主を持たないのか。
本来は”りんごは赤い”という言葉を作らないといけないところを文を省略するために
”りんご”に対して”赤い”を関連リンクとして持たせているという解釈にしました。
次に題を”りんご”ではなく、組み合わせ言葉である”バナナの皮”にしました
”バナナの皮”は皮(主)+バナナ(副)、黄色い(関連)
というそれぞれ種類の違う情報を持ちます。
バナナの皮はバナナ+皮でしかなく、黄色いは関連情報
”バナナの皮は黄色い”という情報を省略するため
”バナナの皮”に”黄色い”という情報を関連リンクで持たせているという形です。
ただ昨日、ちょっと勘違いをしていたことに気づきました、
”バナナの皮は黄色い”
この言葉の主は、”バナナの皮”ではなく”黄色い”だという事。
バナナに対して黄色いを持たせるのは、そもそも間違っていたのではないか
関連リンクとは被参照リンクのことなのか?
と今考えてるところです。
知識の形
これらの事から、知識はそれが何と繋がっているかだけで決まっているのではなく
それを構成する部品情報と関連情報の2つの種類があることが分かりました。
”皮クラス”を継承した”バナナの皮クラス”には”色型”の”黄色”プロパティが付くってのを視覚的に表現するとこんな感じなんでしょうか。
オブジェクト指向的に考えれば、りんごの主は果物と考えて良さそうですね。
しかし、これは知識の本質ではなく、文化的に作られた単なる思考法なのでは・・・とか考え出すと
いつものように思考停止してしまいます。
(だってバナナの皮から黄色いは直接連想しますもんね)
最近のコメント