DIYで台所のコンセント工事
台所の天井照明を人感センサーで自動点灯するようにしていたのですが、調子が悪く、結局手動でスイッチをON・OFFしています。このスイッチが手の届きにくい場所にあるため、引き戸の右側に新しく設置しようと考えました。
新設位置の穴あけ
まずはコンセントを設置する穴を開けます
電工用ケガキゲージなるものを使用
ゲージ自体がコンセント穴の縦横サイズになっています
カッターナイフで行けるかなと思ったけど無理でした
4隅にドリルで穴を開けて、万能ノコで切り落とします
分厚い石膏、これはカッターでは無理ですね
下の方はやけに分厚い・・・
や・ら・か・し・た
横の木材が通ってたようですorz
VVFケーブルを通す
今度は屋根裏に上り、VVFケーブルを通します
使用するケーブルはVVF1.6を2本。スイッチ用とコンセント用。
これがめちゃくちゃ大変な作業。横木を2本かわしながら、既存ケーブルの隙間に差し込む。真上に太い横柱があるからのぞき込むこともできない。
スマホのカメラが大活躍です。
10回くらい上り下りして何とか通せました
スイッチとコンセントのケーブルを間違えないように目印を付けておきます
2本目も同じ要領で通します
使うのはこちらのコンセント(正式名称分からない)
ホームセンターで500円くらいで売ってました(4年前)
コンセントの差し込みゲージに16mmと書かれているので、被覆をその長さに剝ぎ取ります(外装は15cmくらい)
電工試験のときに使ったHOZANのストリッパーが今でも大活躍。
Wと書いたほうに接地側線(白色)と反対側に黒線を挿します
この赤線は大間違いです。3線ケーブルの場合は接地を共有させる意味があるんですけど、VVFケーブルを2本使った場合、それぞれに接地線があるため共有は不要です。もしスイッチとコンセントの接地・非接地が逆になっていた場合ショートする可能性があるため非常に危険です。
もともと差し込んであったので、接地を共有させるんだっけ?と思ってそのままにしましたが、すぐに気づいて抜きました。
微妙に穴が大きくてビスを打ち込めないことに気付きました。本当は裏にボックスを取り付けないといけないんですよね。(玄関コンセントを取り付けたときも同じ失敗をした気が・・・)
秘伝のセメントパテで固定しようと、仮留めに画びょうを使ってみたところ、これで良いんじゃないかと思った
しかし、カバーを付けてみたところ画びょうがすっぽ抜けたので、予定通りセメントパテ(シアノンSW+セメント)で固定することにしました。
ガッチリくっ付きました。これ本当に万能。
完成はこんな感じ
良い感じです!(セメントが少し見えてるけど気にしない)(重曹パテにすれば良かった!)
これで照明のスイッチが楽々ON・OFFができるようになりました。ここに掃除機を使うときのコンセントも欲しかったんですよね。(最高!)
屋根裏側の配線
と、屋根裏側の配線を忘れていました。
ここからはブレーカーを落としての作業。懐中電灯を持って屋根裏に上がります。
3年ぶりに見ると何がなんだか・・・
単純に黒線と白線をそれぞれ連結してるだけなのですが、もじゃもじゃです。10連くらいの差し込みコネクタは無いのでしょうか。
黒線のコネクタが全部埋まっていた(使用済み)ので、冷蔵庫裏のコンセント線を外して拡張します。
これで新たに4線分の黒線を取り付けられるようになりました。(冷蔵庫裏・レンジ横・照明スイッチ下・玄関で即埋まる)
並列なので拡張はとても簡単ですね。
元々差さっていた冷蔵庫裏のコンセントの黒線と新設したコンセントの黒線を挿して完了です。接地側(白色)のコネクタにはまだ空きがあったので、適当な位置に挿しました。
掃除機で動作確認したところ、しっかり動作しました。
次にスイッチのケーブルを入れ替えます
ここは直列の回路になってるので少しややこしいですね。
リレー(人感センサー) → スイッチ → 照明という接続の流れになってます。
作業は簡単で、ただスイッチのケーブルを差し替えるだけです。
この外したケーブルは、電子レンジ用のコンセント電源として再利用します。
元々のスイッチはこんな感じになりました。作業内容は省略します(撮り忘れ)
これまで、約5メートルの延長コードを引いて電子レンジを使っていたため、電圧降下やコードの発熱が気になっていました。これで2つの問題を同時に解決することが出来ました。(最高!)
照明が点かない
いざブレーカーを入れて、スイッチをONにしてみたものの天井の照明が点かない。(冷や汗)
人感センサーが故障しているのか、照明が壊れているのか、リレーが作動していないのか、それとも配線に問題があるのか。原因が多く考えられるため困りました。
隣の部屋の天井照明と入れ替えたり、スイッチをショートさせたり色々試しました。
原因はリレーの故障でした。
老朽化ですね。人感センサーからの信号をON・OFFしてもリレーが作動しませんでした(左から3番目)
左から4番目のリレーに繋ぎ替えることで正常に点灯しました。ここには玄関コンセントを繋いでたので、そもそもリレー制御が不要でした。玄関のコンセントは先ほど拡張したコネクタに差し替えました。
点きっぱなしになる理由はここだったのですね。人感センサーがすきま風に反応し続けているのかと思っていました。PICを使って人感センサーに反応するたびに点灯時間を倍にする(最長10分)という処理をしているので、点灯時間が長くなると確率的に消えにくくなります。通り過ぎたときは1分で消えて、台所で作業しているときは消えないみたいな仕組みです。
とんでもない事実
この原因探しの中でとんでもない事実が分かりました。分電盤から伸びているケーブルを分岐させて使っていたのですが、この元々のケーブルが接地と非接地の色が逆になっていました。(黒が接地、白が非接地)
検電ドライバーを接地側に差し込むとランプが点灯して、えっ!ってなりました。家中のコンセントを調べてみると接地と非接地が場所によってバラバラ。35年前は規格が無かったのでしょうか。
交流電流なのでプラスとマイナスの概念は無く、ケーブルの向きは逆でも普通に機器を使えるのですが、感電する側と感電しない側という命に係わる部分なので、ここを間違えてはいけません。電気を切った状態でも機器に電圧が掛かった状態になります。
この向きを正常化させてみると天井照明(LED)の点き方が変わりました。スイッチを入れた瞬間パッと点灯 → スイッチを入れるとじわじわ明るくなる。
電気を消した時に接地側じゃないと電気が逃げていかないのですね。
改造しすぎ
ラズパイで色々制御できるようにしたのですが、3年ぶりに見ると分からなくなってる部分もあって、これは問題ありかなと思いました。保守性も考えなければいけませんね。
これまで改造したもの
- 人感センサーによるトイレの自動点灯。3つあるコンセントスイッチの一番上のスイッチで自動・手動の切り替えが可能。
- PICと人感センサーによる台所の自動点灯。点灯時間の調整機能付き。
- 自部屋の天井照明をラズパイ経由でコントロール。定時に自動点灯。外部からURLにアクセスすることで点灯・消灯。Siriに部屋点灯と言えば点灯する。
- 人感センサーによる玄関の自動点灯。定時に自動点灯・消灯(17時, 21時)。センサーに反応すると5秒間毎秒カメラ画像を撮って、PCのDドライブに転送(FTP)。画像をレンタルサーバーにアップしてLINE Notifyで通知。LINE通知はSiri(URL)経由でON・OFF可能。
- 自部屋の椅子に座ると自動点灯(現在不使用)
- 温度制御調理。電気ケトルで温泉卵(48℃)、糖化芋(68℃)。セットをしてからSiri経由で開始。
- ヘイSiri、もう寝る。で部屋が消灯して、布団(電気毛布)の保温(31℃)が始まる。(寝返りで温度計が抜けて2回くらいミイラになりかけた)
- 水分計と連動した植物の鉢の自動散水。(これは失敗しました。水を掛けるたびに土と水分計の密着が悪くなるんですよね)
ざっとこんな感じです。天井裏のラズパイで制御してるのは上の5個だけですね。調理とか電気毛布とかはそれぞれ別のラズパイで制御してます。家には七人のラズパイが住んでます。(七人の侍風に言ってみた)(本当は8台ある)
糖化芋はまだ記事にしてないのですが、すごく甘く仕上がります。
これは失敗して気付いたことなのですが、繊維が残っているとその部分は糖化されないので、一度90℃まで上げてから68℃まで下げて保温するととても柔らかく甘く仕上がります。すぐに温度を下げれば中心部分までは熱が届かないので酵素が壊れずに糖化が進みます。(これで商売できないかな)
こんな感じ
と、話題がそれ過ぎてしまいましたが、今回はこんな感じで最高に便利なコンセント工事が出来ました。
電気工事士はDIYでガンガン使えるので取って損のない資格だと思います。
・・・
皆さんも受けてみてはどうでしょうかノシ(未だ締め方が分からない)
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